副会長のMt.fujiです。
この記事では、レーティングS16で使用し、最終レート2003を達成した構築を紹介していきたいと思います。
構築の出発点
前シーズンであるS15は、真皇杯の終了やS14での2100達成などで燃え尽きたこと、多忙な時期と重なってしまったことなどがありあまりレーティングに挑まずに終わってしまっていたため、S16は再びレーティング対戦を行っていこうと前々から考えていました。
しかし、なかなかしっくりくる構築が見つからず、ならばある程度使用感の分かっている前々シーズンで使用していた構築(参考)
を少しアレンジして使おう、ということで、基本の軸は変えずに、以前気になっていた構築の弱点を補完できるポケモンはいないかと探していったところ、今回使用した並びとなりました。
以前の構築から変更がないポケモンについては簡潔に記載することとなるため、それらの詳細について知りたい場合はS14の構築記事をご覧いただけると幸いです。
ポケモンの個別解説(カッコ内の数値は努力値)
ガルーラ@ガルーラナイト いじっぱり きもったま→おやこあい
やつあたり/じしん/いわなだれ/みがわり
207-161-100-x-100-116→207-194-120-x-120-126
(H212 A252 S44)
S14からの変更点はありません。
Sの速いクレセやカバルドンの増加により正直かなり逆風が吹いていたようには感じましたが、奇襲性能と誤魔化し性能は相変わらずで、この技構成であるため拾えた対戦もあったため、一長一短といった感じでした。
227-×-189-95-151-105 (理想個体の場合、実際は非理想個体)
(H252 B252 D4)
このポケモンも以前の構築のままです。
このポケモン単体としては使用感も依然と大して変わりませんでしたが、新たに地面無効枠にランドロス(とゲンガー)が増えたため、選出率は下がっていたと思います。
ハイパーボイス/サイコショック/めざめるパワー(炎)/はかいこうせん
188-×-97-177-151-83
(H140 B92 C248 D4 S24) ※めざ炎個体
このポケモンも変化なしでした。
ただし、めざパの技スペースは炎と地面を入れ替えつつ使っていましたが、
・役割破壊をする対象の繰り出しをピンポイントで読まなければならない
・交代を読んで倒した後に出来る隙が大きい
という理由から、あまり使いやすさを感じなくなっていたため、シャドーボールやいびき、電光石火などの技も候補に挙がるかもしれません。
ヒードラン@たべのこし おだやか もらいび
マグマストーム/どくどく/みがわり/まもる
193-×-139-151-154-108 (理想個体の場合、実際は非理想個体)
(H212 B100 C4 D108 S84)
このポケモンもやはり変化なしです。
相手にガルーラ、マリルリ、ゲッコウガなどがいると非常に選出をしづらい使いにくさもありましたが、後述する霊獣ランドロスとの相性補完がそこそこ使いやすかったため、以前よりは選出率が向上したポケモンです。
身代わりか守るを切ってミラー(特にヘラクレセドラン)意識の大地搭載も考慮しましたが、相手のヒードランが大地を持っていた場合のリスクとスリップダメージ稼ぎの安定感を比較して後者が上回ると感じたため、変更しませんでした。
リーフストーム/めざめるパワー(炎)/ミラーコート/へびにらみ
151-x-115-126-116-180
(H4 C248 D4 S248)
以前の構築からの変更点。
S14で使用していた際は不意打ちゲンガーだった枠なのですが、相手のカバルドンにこちらの負担が少なく有効打を与えうるポケモンがニンフィアしかおらず、選出が窮屈に感じ、また、瞑想スイクンやウルガモスの起点になってしまうと後続での処理が非常に難しいという問題があったため、
・相手のゲンガーに対して圧倒的不利とならない
という条件に見合うポケモンを探していたところ、襷ジャローダに行きつきました。
ゲンガーとは対面であれば相手は引きづらく、なおかつメガ前であればこちらが先制して麻痺を入れることができ、ガルーラやランドロスはゲンガーに対して上を取れれば割と有利に立ち回ることが出来るため、相性の面では不利であっても一定の仕事はできるポケモンで、なおかつ、草タイプ高威力+積み技のあまのじゃくリーフストームによってスイクン、カバルドンの選出を躊躇させることが出来るポケモンであると考え採用しました。
リーフストームはメインウェポンでありこのポケモンを使う上で抜く必要が見当たらないため採用。
目覚めるパワー(炎)は、やや重めのナットレイ、ハッサムに対し、ヒードランの選出を強制されないようにして、選出の幅を広げるために採用。
へびにらみは、前述したゲンガーをはじめ、多くのポケモンへの誤魔化しの手段に加え、中低速で固まっている後続へのサポートとして採用。
ミラーコートは、ラス一対面でゲンガーやウルガモス、その他リフスト確2圏外の相手と対面してしまった際に使用しようと思い採用したのですが、実際にはこのポケモンは先発起用がほとんどであり、この技で不確定な1:1交換を狙っていくより蛇睨みで確実に後続の補助をしていったほうが良い場面が多かったため、ほとんど使用しませんでした。
代案としては、ナットレイとパーティーに同居する場合が多いメガボーマンダなどへの打点となる竜の波動や、再生回復や積み技を制限する挑発などが挙げられます。
実はこのポケモンは最後の2,30戦ほどしか使用しておらず、正確な使用感を把握できているかは怪しいところがあります…
(変更する以前は以下のゲンガーを使用していました)
ただ、ジャローダを採用してから相手のカバルドン、スイクンの選出率が落ちたように感じられ、また、構築全体で薄かった水技への耐性をつけることが出来たため、少ない対戦数の中では変更後のほうが使い勝手が良かったのではないかと思われます。
参考までに変更前のゲンガーも載せておきます
※ゲンガー@ゲンガナイト おくびょう ふゆう
たたりめ/きあいだま/こごえるかぜ/おにび
159-x-80-150-104-178→159-x-100-190-124-200
(H188 D68 S252)
HSメガゲンのシャドボを高乱数耐え、CSメガゲンをたたりめで確1などのメガゲンミラーにそこそこに強い調整のたたりめゲンガー。
カバルドンにある程度優位を取れる鬼火たたりめ、他のポケモンが攻め手を欠きがちなナットレイボーマンダあたりへの有効打のこご風気合玉といった技構成。
エースであるメガ枠が2枠になり選出の幅が広がったのはよかったのですが、気合玉の命中不安、積みポケへのストッパーの不在、水技の構築全体での一貫などの点で問題があると感じていました。
霊獣ランドロス@ヤチェのみ いじっぱり いかく
じしん/がんせきふうじ/だいばくはつ/つるぎのまい
191-209-108-x-101-123
(H212 A196 B4 D4 S92)
以前の構築からの変更点で、構築の名前にも入っている✝大爆発✝ランド。
調整はヤチェ込みでガルーラの冷パン、冷ビ、AS珠ゲッコウガの冷ビあたりを耐えつつ、✝剣舞大爆発✝でスイクン確1、クレセリア乱1の火力を持つものです。
前回の構築ではガブリアスだった枠ですが、S14当時から霊獣ランドロスもアリなのではないか?と何度か考察に挙がっていました。その度にSが遅くて使いづらそうとかただでさえ苦手なスイクンをさらに呼びそうと思って採用には至っていませんでしたが、今回改めてこの構築を使うにあたって何か新要素が欲しかったのと、机上の空論だけで使用しないのはもったいないと考えたところもありこちらに変更してみることにしました。
地震は火力の出るメインウェポンとしての採用。
岩石封じは序盤の交代読みでの牽制や、初速で負けている可能性のあるガルーラなどを確実に抜き去るためのS操作としての採用。自爆のタイミングを読まれてスカされることを警戒して間に挟める技としても重宝しました。
大爆発は想定外の火力で相手の物理受けを壊滅させ、裏のガルーラを通すという役割を遂行するためには必要なため採用。不利対面を作ってしまった場合に起点回避で自爆できるのも便利でした。
剣の舞は通常ではやや心許ない上記の技の威力を上げるために必要なため採用。
といった技構成になっています。
結果として、実際に考えていたよりも遥かに使用感が良く、この構築にマッチしていたと感じました。
Sの遅さはやや気になる場面もあったのですが、ガブリアスにはない地面耐性によって選出の幅が広がったり、威嚇による疑似的な物理耐久の上昇のための使いやすさ、剣舞大爆発による剣舞逆鱗よりも確実な物理受けの疲弊という役割の遂行などの恩恵がそれ以上に大きかったです。
大爆発ランドはある程度周知されている型であると考えていたため、読まれて行動された場合大きな損失を被ることもあるのではないかと心配していましたが、やはり選出の際にはスカーフやチョッキなどのアイテムを想定する人が多かったのか、考えていたよりはるかに通りが良かったです。
身代わりクレセにS負けして上から身代わりを張られたときはもうすこしSが欲しいとは思いましたが…(クレセ対面で体力に余裕がある場合は岩石封じから入るのが安心です。)
選出
基本選出についてはS14と変化がない部分が多いため省略します。
ただ対面厨パには今シーズンは初手ガルーラではなく初手ニンフィアのケースが多かったです。
以前の構築で地面無効枠としてゲンガーを選出している場合は霊獣ランドがその枠に入ることが多かったです。
また、個別解説で説明したとおり、物理受け崩しとしてのガブリアスの部分にも霊獣ランドが選出されます。
今回の構築になり新しく生まれた選出は以下の通りです。
水の一貫を切りたいときやカバルドンとゲンガーが相手の構築に同居している場合に行っていました。
選出画面でゲンガーに圧倒的優位を取れるポケモンがこちらの構築にはまったくいないため、相手にゲンガーがいる場合かなりの高確率で初手で選出してきます。
メガゲンガーだった場合ジャローダの前ではほぼ確実にメガシンカしてくるため、蛇睨みを入れてしまえば後ろの二体の地面技が一貫するようになります。
3体とも対面性能が高い並びのため、あまり交代は行わずに不利対面は切り気味で行動したほうがいいかもしれません。
龍無効、地面無効、炎無効とその他さまざまに耐性という耐性に恵まれた選出です。
種族値には不足を感じる面があるものの、ある程度サイクルを回すことができ、特にガブリアスやバシャーモにはかなり強い並びになっています。
ただし、3体とも素早さに問題があるため終盤に上から叩かれて全滅しないか考えて慎重に選出していました。
クレセリアが担っていた地面耐性やクッションとしての役割をランドロスに任せた形です。攻撃力の面ではクレセリアよりだいぶ勝りますが、当然ながら耐久に大きく差があるところには注意する必要があります。ヘラクレセドランにはこの選出を行い、ランドロスでクレセリアを吹き飛ばした後にガルーラでズルするかニンフィア→交代読みガルーラでアドを取っていくかの動きをしていたことが多かったように感じます。
結果・総評
シングルレートS16 最高、最終レート2003(494位)
追記
8/7 第1回善光寺オフ(16人規模) 予選5-1(1位通過)、優勝
8/27 第1回完熟オフ(46人規模) 予選4-1(2位通過)、決勝トーナメント一回戦敗退(ベスト16)
8/28 第8回新潟ポケモンオフ(19人規模) 予選7-2(1位通過)、優勝
個人的には一つの区切りである、レート2000に到達できたため、2シーズン前のS14の構築の流用部分が多いながらも、ある程度は通用したのではないかと思います。
S14の構築からの変更点は、特にランドロスが使いやすくうまくはまったといった感じでした。しかし、もう一枠のジャローダやゲンガーはいまいちしっくり来た印象はなく、アレンジを加えるとすればこの枠か、今回手を加えなかった4体の構成からの見直しということになると思います。
上である程度通用したと書きましたが、1900を過ぎたあたりから厳しい対戦が多く、構築の力不足を感じる場面も多かったため、今後も同じコンセプトで勝っていくためには構築の軸となるガルクレセニンフの構成にも変化が必要なのではないかとも感じました。
今シーズンは今までやっていなかった最終日につめていく方法で多くの対戦を行いましたが、疲れ方が普段のちまちまやっているのとは相当違って明らかに集中力を欠いてしまったため、次のシーズンは今まで通り事前にコツコツレートを上げておこうと思います…
追記しましたが、この構築を多少アレンジした構築で対戦オフ会に数回出場しました。
8/7の際は技変更のみでしたが、8/27,28の際はヒードラン→リザYへのポケモンの変更を行っています。
変更後のリザードンについては後日追記するかもしれません。
今期の経験を糧にしてS17も頑張っていきたいと思います!
そしてS17はポケモンGOにハマりすぎて原作を疎かにしないようにしたいです!
S16で対戦した方はありがとうございました!
締まらない文章ですが最後まで読んでくださってありがとうございました。質問等がありましたらtwitter @l_nihamakene までお願いします!